メンテナンスを容易にするために初段・ドライブ段基板からのケーブルはコネクターで接続する事にしました。
これで調整も捗ります。
上記は、「OTLの設計と製作」のP262をスキャニングしたものです。
OTLの対称ドライブには2方式があります。(別の範疇ではCSPPなどが有ります)
①Phlips型対称ドライブ方式(別名でEV方式とかサークロトロン方式も同じです)
②武末式対称ドライブ方式(当ページの右下参照)
今回の改造アンプは殆ど製作例がない②の方式を採用しています。
というのは本機のパワー段巻線が二回路しかないからです。尚、前作のAU-D607G Extra改造アンプはパワー段巻線が四回路あった為、①が採用できました。
ただし注意点は同一トランスに巻線が有る場合クロストークが問題になります。
本来であれば各巻線をシールドすべきですがその様な配慮はしていません。
本調整に入る前にノンーNFBの状態で出力負荷(SP端子)に並列に抵抗(カソード側より20Ω、VR100Ω、20Ω)を入れVRの可変端子を接地し最大出力を観察しました。
その結果、本機の動作条件ではカソード側より約25%のところで接地すると最も大きい出力が得られました。
①の方式では丁度50%の地点ですので妥当なところかと思います。
今後は、カソード側より約25%の地点に取り合えず接地しNFBの調整に入ります。
つづく