自作の友

主に正12面体SP・BOXの製作関連とそれ以外のオーディオ製作が主です。時には季節の移ろいなどもアップする予定です。

カテゴリ: W4-1337SDF

 一昨日(2021/12/25)のオフ会では、Tangbandの10cmフルレンジ・ユニット(W4-1337SDF)を使い二種類のエンクロージャーで出音比較をしました。再生方法は下記の通りです。
・エンクロージャー
10リットル・バスレフBOX
ホーンブースター・システム(6面体BOX(半楕円中空体を内蔵、12リットル)+ホーンブースター)
・アンプ:オールインワン・アンプ(ラズパイ+D級アンプ、K氏製作)
・音源:YouTubeから専用ソフト(3DYD)を使いダウンロード
(詳しい曲名/URLは、下記に示します)
・部屋:三田ミュージック・カフェ 
・録音:高さはユニット・センターに合わせ一辺が1.2mの正三角形の頂点に録音機(ZOOM,H4)を置き録音。ユニット・センターからは30°のオフセット。
20211225_153416

[使用した音源]
”Hush a bye_Tokuhiro Doi 驚異のクラリネット土井徳浩 Piano 松本茜Akane Matsumoto Bass安田幸司Koji Yasuda

[結果]
 二種類のエンクロージャーの出音比較をYouTube音源(19種)を使い比較しました。その再生音をYouTubeにアップしましたのでゆっくりお聞き下さい。


 両者の違いは、次の通りです。
・音のクリアさに於いて明らかに②の方に軍配が上がります。
・残響の再生に於いても②の方がより自然です。
・低域の再生能力も②の方が素直に伸びています。

[考察]
 先ず、ホワイトノイズの特性を示します。データは60回サンプリングし平均化したものです。
(上:エンクロージャー①、下:エンクロージャー②)
2021_12_25   上_小型バスレフ 下_+ホーンブースター

 大まかな傾向に差はありませんが、細かく分析して行くと②の方の凹凸がはっきり出ています。10KHZを越してからもその傾向に変化は有りません。データの積み重ねが必要ですが、どうやらエンクロージャーに内蔵している半楕円中空体の効果の様です。多分、背圧の影響が無視できる平面バッフルや後面開放BOXでも同様な結果になることが推測されます。
 この傾向は、小型密閉型BOXのDS-251やSX-Ⅲの裏バッフルに開口を設け背圧をホーンブースターに導入する場合でも観察されました。ホーンブースターの効果(1)及び(2)を参照ください。

[まとめ]
 背圧の影響を抑える方法として半楕円中空体を内蔵させると再生品位を明らかに向上することが確認できました。

 実は今聞いているシステムで36Hzが確り聞けたので”短気者さん”にチャットで連絡。以下に”短気者さん”との会話です。

[当方]
昨日見つけたYouTubeです。始めからの演目でパイプオルガンが演奏されますが
RD-85では風の様な超低域が確り再生されます。
ヘッドフォンでは如何ですか?

”短気者さん”
パイプオルガンが演奏の件ですがヘッドフォーンでも十分低音が確認できます。
ヘッドフォンの再生帯域はスペック上は再生周波数帯域5〜40,000Hzに成っていました。
因みにパイプオルガンの演奏のデーターをダウンロードして波形を確認すると画像の様に山から山まで28msecで約36Hzの様です。
この時の20℃の音速340mから計算すると波長は9.52mで共鳴する管の寸法は2.38mのオルガンのパイプが必要です。

36HZ

[当方]
まずパイプオルガンの件ですが約36Hzが10センチで再生できることは一寸普通のBOXでは考えられません。正12面体BOXで容量が85ℓあるからですね。メタルコーンだから出来たと思います。

因みに約36Hzはスタートから何分位の所になりますか?

”短気者さん”
添付画像でもお判りのようにダウンロードファイルの先頭から1分02秒近辺は36Hzの様です。

正確には1’00.272"~1’03.652”の約3秒間は36Hz近辺の音です。
36Hz近辺の切り出しのファイルです。

(付記)”短気者さん”から送って貰ったファイルをYahoo・boxにアップしたものです。

[当方]
有難うございます。
ちゃんと再生しています。繰り返し聞くと耳が一寸痛くなりますね。

”短気者さん”
ひょっとすると長時間聞いていると気分が悪くなるかもしれません(御注意下さい)

[当方]
所謂低周波障害というやつですね。

[当方]
短気者さんがお使いのヘッドフォンのメーカー・品番と分析ソフトの名称を教えて下さい。

”短気者さん”
私の使用中のヘッドフォーンは

を使用しています。

分析ソフトは普段はWaveSpectraを使用していますが100Hz以下は正確にわからなかったので今回はAdobeのサウンドエディター(Audition)で波形をタイムラインで引き伸ばして山から山までの時間軸を拡大して(最大はサンプリングタイムまで拡大が可能です)読み取りました。

[当方]
有難うございました。
ところで今日は冷えそうですよ!
さっき霰みたいなのがパラパラしていました。

~以下省略~

[SPシステムの概要]
・使用BOX:正12面体BOX RD-85(85ℓ)
・使用ユニット:W4-1337SDF

 今日は、朝から大荒れの一日でした。8:30ごろからバケツに植えていたサツマ芋の芋掘りを始めると暫くすると稲光を伴ったミニ豪雨。中断してデジタル電力計の箱の設計にチェンジ。14時ごろから板のカットに入ろうすると又雨。止むを得ずRD-85のポート調整と相成った次第です。 
 このRD-85のポート取付構造はRD-44と同一仕様なのでRD-44用ポートがそのまま使えます。
左上はVUφ40の穴二つを塞ぎ排水ホースを使用。右上はポート無し。以下、VUφ40の穴三つとφ80の開口のみ。

ポートの調整


 手持ちのポートでは、右下のφ80の開口のみ(t=12)が一番良かった様です。調整には、マッキーのCDを使い特にパイプオルガンの出音に注目しました。

IMG_20191111_191559

 取り敢えずこの状態で暫く聴くこととします。

 このRD-85は、2~3年前に作ったものですが余りにもデカイので窓際族になっておりました。手作りアンプの会で1回、当方が主催したオフ会で1回だけ登場したのみでした。 
 今回、作業場ができたので早速ラインナップに。ユニットは、しつこくW4-1337SDFから始めました。一番デカイのがRD-85です。ソースは、下記アルバムから。

1
2


 ポートは取り敢えずの調整です。第一印象は、音に余裕を感じます。更に周囲の環境音が今まで以上に良く聞こえます。そして音の伸びが良いですね。(一度は、壊そうかと思っていましたので非常に満足しています)
 正12面体BOXが、RD-17/44/85の3セットが揃ったのでもう少し突っ込んだ比較をして見ようと思っています。

 昨日は、防虫剤の塗布を優先させたため予定を変更して四畳半に持ち込み試聴しました。
左側の写真は、左がRD-44で右がRD-17です。

左_RD-44  右_RD-44

 同一ユニットを付け替えた訳でないので追試が必要ですがどうやらバッフル面積が増えると能率が上がるようです。更に、中域~高域の張り出しが強くなる傾向があります。この辺の違いは、周波数分析で明らかにしたいと思います。 つづく

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