自作の友

主に正12面体SP・BOXの製作関連とそれ以外のオーディオ製作が主です。時には季節の移ろいなどもアップする予定です。

カテゴリ: AU-D907X改造記

 907Xの構成では、FLATアンプの出力が即、パワーアンプの入力になっているのでFLATアンプ+OTLアンプ(6080×8)で測定しました。全体のNFBは無しの納品状態で測定。6080動作条件;Eb=75V,Ib=40mA(非常に軽い負荷条件)

①.最大出力(400HZ)  3.6W(歪率:8.0%=CLレベル)
②.歪率 (400HZ)
          0.5W(1.8%)、0.9W(2.9%)、1.6W(4.7%)、2.0W(5.4%)、2.9W(7.0%)、3.6w(8.0%)
③.周波数特性(8Ω、1V時)
     -1.9dB(30HZ),-0.9(60HZ),0dB(100HZ~10KHZ)、-0.4dB(15KHZ)、-0.9dB(20KHZ)
④.ノイズ  Rch::2.0mV 、Lch:5.2mV
⑤.クロストーク ノイズレベル

 [考察]
①:計算式より考えて妥当な数字。
②:所謂、ソフト・ディストーションなるも球のバラツキにより多目か?
③:オーバーオールでの特性なので何ともいえないが、低域は出力コンデンサーの容量不足か? 高域は5極管+3極管のサンドイッチによる影響か?
④:宜しく有りません。実用上は特に問題なし。ノイズ・キャンセラー乃至は少量のNFBか?
⑤:武末氏が指摘されておりますが、実用上は問題ないレベル。

 [課題]
 単独アンプで武末式対称ドライブで追試を行い、出来れば907X改造アンプのグレード・アップに繋げたい。

 [製作雑記]
 SA氏より907Xの改造を簡単に引き受けはしたものの、予想以上に時間が掛かってしまいました。限られたスペースに部品を如何に配置は、前作の比ではありませんでした。CAD+プリント基板製作にさらにシャーシ製作の経験が役立ちました。先日納品し、満足して頂いたようで肩の荷が降りました。SA氏にはこの様な貴重な体験をさせて頂きこの場を借りて感謝申し上げます。

 この章はこれでおしまい

 

   

 SA氏(製作依頼者)より改造アンプについてのコメントを頂きましたので紹介します。

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長期間かけての力作、907xアンプ改造が完成。ありがとうございました。

3/13日、14日にかけてLPとCDを何枚も聞きました特に日常良く聞いている

抒情歌(石原裕次郎 倍賞千恵子 ザ、ピーナッツ)や合唱曲を聞きました

そして響きのよいボーカルの音に満足シテいます。CDはパイオニア

RPD-500をつなぎました.うまくいきました.私としてはLPの方がCDより

音がよいように聞こえました。真空管アンプは今後も研究したいと考えていますので

よろしくご指導のほどお願い申し上げます。


 つづく

 三回目は電源回路です。

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907Xに付いているものを徹底的に再利用しました。

先ずパワー段の電源。55Vを倍電圧整流でDC150Vを得ています。コンデンサーの容量がアンバランスなのは再利用のため。

ドライブ段電源は、プリドライブ用巻線を流用しました。この巻線が無い場合、新たなトランス追加は殆ど不可能な為、このアンプは100%出来なかったと思います。62Vを倍電圧整流しシリーズに接続して約DC330Vを得ています。

6080用ヒータートランスはパチスロ用トロイダルトランスを流用しました。倍電圧整流し-B電源と上段バイアス電源としても使用。

初段・ドライブ段は小型のヒタートランスを使用しCTにはヒーターバイアスを印加。さらにブリッジ整流しFUN用電源としても使用。

下段バイアス電源は基板用トランスを2個使用し倍電圧整流。

以上の様なラインナップです。

 つづく



 今回はOTL出力段について説明します。

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特段に変わったところはありません。強いて言えば、武末式対称ドライブ方式である為、出力コンデンサーの中点接地ではなく出力と中点の間より接地されているため出力段自体にNFBが掛かっています。プロテクター回路は、907Xの物をそのまま使用しています。
 この回路(出力コンデンサー及び出力回路に入っている抵抗は除く)は、2チャンネル分をプリント基板で作成し冷却通気用チャンバーに収納されています。詳細は、調整①/AU-D907X改造OTL調整②/AU-D907X改造OTL 辺りを参照下さい。
 6080のバラツキを考えると各ユニット毎にバイアスを分けるべきですがVRだらけになるので1本(2ユニット)毎に纏めております。
 また、出力回路に入っている抵抗は一部をVRとすべきですがVR用のスペースが確保できなかったので止むを得ずテストデータを基に固定抵抗に置き換えています。

 つづく

 朝から納品日和。昼12時過ぎに到着。目印は屋根の上のハム・アンテナ。氏はハムにも造詣が深く二階の一室にはYAGIの最新鋭システムが鎮座。交信状況が高品質の音声で入っており、スペアナには電波の空状況が瞬時に表示。
 さて氏のSPシステムは、2セットあり一方はテクニクスのモニター、他方はダイヤトーンの局用モニター。

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 LP時代の歌謡曲を主に聴いておられます。無事、音出しが終了。感想は後日、メールで連絡頂く事としました。
 またお土産としてPE-16復刻モデル(未使用)を頂き、午後6時過ぎ帰路に着きました。有難う御座いました。

 つづく

 
 

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